
パリのAux Lyonnaisレストランのヘッドシェフ
Chef. Marie-Victorine
パリのAux Lyonnaisレストランのヘッドシェフ
Chef. Marie-Victorine

Q. フランスでもリヨンは美食の街として有名ですが、
パリでリヨン料理を提供している
「Aux Lyonnais」レストランについて紹介してください。
この店は1890年から長い歴史を誇るレストランです。
レストランのインテリアもとても美しく、
その時代の雰囲気を今でも大切にしています。
リノベーションを続けていますが、
元々の姿を保つために努力しています。
レストランでありながら、この空間自体だけでも
訪れる価値が十分にあります。
料理においても伝統を守ろうと努力しており、
正統派のリヨン料理を提供しています。
ただし、少し現代的に
フレッシュさを加えているんですよ。
リヨンの料理は少し重い印象を与えることもあります。
そのため、50年、100年前のリヨンのシェフたちが
今の時代に料理を作ったら、どんなものを作るだろうか
と考え、それを料理として表現しているんです。
その時代と今では、人々のニーズが違いますからね。
それでも、リヨン料理の本質は
常に忘れないようにしています。
Q. フランスでもリヨンは美食の街として有名ですが、
パリでリヨン料理を提供している
「Aux Lyonnais」レストランについて紹介してください。
この店は1890年から長い歴史を誇るレストランです。
レストランのインテリアもとても美しく、
その時代の雰囲気を今でも大切にしています。
リノベーションを続けていますが、
元々の姿を保つために努力しています。
レストランでありながら、この空間自体だけでも
訪れる価値が十分にあります。
料理においても伝統を守ろうと努力しており、
正統派のリヨン料理を提供しています。
ただし、少し現代的に
フレッシュさを加えているんですよ。
リヨンの料理は少し重い印象を与えることもあります。
そのため、50年、100年前のリヨンのシェフたちが
今の時代に料理を作ったら、どんなものを作るだろうか
と考え、それを料理として表現しているんです。
その時代と今では、人々のニーズが違いますからね。
それでも、リヨン料理の本質は
常に忘れないようにしています。


Q. リヨンという街についてはとてもよく聞いたことがあります。
ポール・ボキューズなどの偉大なシェフたちが集まる場所であり、
フランス美食の中心とも聞きましたが、実際どうなのでしょうか?
リヨンは、まずフランス国内で
地理的に非常に有利な位置にあります。
多くの商人が交流する貿易の中心地でした。
素材を手に入れるのが有利だったため、
多くのシェフたちがリヨンに
拠点を構えたんです。
ポール・ボキューズシェフもその一人です。
そして、私はリヨンで生まれ育ち、
ポール・ボキューズ・スクールで学びました。
Q. リヨンという街についてはとてもよく聞いたことがあります。
ポール・ボキューズなどの偉大なシェフたちが集まる場所であり、
フランス美食の中心とも聞きましたが、実際どうなのでしょうか?
リヨンは、まずフランス国内で
地理的に非常に有利な位置にあります。
多くの商人が交流する貿易の中心地でした。
素材を手に入れるのが有利だったため、
多くのシェフたちがリヨンに
拠点を構えたんです。
ポール・ボキューズシェフもその一人です。
そして、私はリヨンで生まれ育ち、
ポール・ボキューズ・スクールで学びました。

Q. リヨンについてますます興味が湧いてきました。
リヨンの伝統料理についても紹介してください。br>
リヨンではまず、豚肉を本当にたくさん食べます。
それにさまざまな野菜もよく使われますし、
森で採れるきのこを利用することもあります。
また、多彩な内臓料理でもとても有名です。
淡水魚を使った料理も多いですね。
海がない地域なので、その土地ならではの食文化が発展したのです。
さらに、高級な鶏肉でも知られていますが、
やはり豚肉料理が中心だと言えるでしょう。
そして有名なのが「クネル(Quenelle)」です。
私たちのレストランのメニューにも必ず入っている一品です。
リヨン料理のベースとも言える存在で、
私自身もとても気に入っています。
Q. リヨンについてますます興味が湧いてきました。
リヨンの伝統料理についても紹介してください。br>
リヨンではまず、豚肉を本当にたくさん食べます。
それにさまざまな野菜もよく使われますし、
森で採れるきのこを利用することもあります。
また、多彩な内臓料理でもとても有名です。
淡水魚を使った料理も多いですね。
海がない地域なので、その土地ならではの食文化が発展したのです。
さらに、高級な鶏肉でも知られていますが、
やはり豚肉料理が中心だと言えるでしょう。
そして有名なのが「クネル(Quenelle)」です。
私たちのレストランのメニューにも必ず入っている一品です。
リヨン料理のベースとも言える存在で、
私自身もとても気に入っています。

Q. シェフのクネルは本当に美味しいですね。
シェフのお料理について、もう少しお聞かせいただけますか?
リヨンの伝統料理をベースにしつつ、
シェフならではのアレンジがあるとしたら、どんなところでしょうか?
私はより軽やかでフレッシュに仕上げることを大切にしています。
一皿の中で炭水化物を減らし、
その分、さまざまな野菜を多く取り入れるようにしています。
伝統的なリヨン料理ではクリームや米、ジャガイモを
たっぷり使うことが多いのですが、
私はそれらを控えるようにしているんです。
また、季節ごとの食材を活かすことを心がけており、
私たちのレストランはパリにあるため、
主にパリ近郊の生産者とともに取り組んでいます。
Q. シェフのクネルは本当に美味しいですね。
シェフのお料理について、もう少しお聞かせいただけますか?
リヨンの伝統料理をベースにしつつ、
シェフならではのアレンジがあるとしたら、どんなところでしょうか?
私はより軽やかでフレッシュに仕上げることを大切にしています。
一皿の中で炭水化物を減らし、
その分、さまざまな野菜を多く取り入れるようにしています。
伝統的なリヨン料理ではクリームや米、ジャガイモを
たっぷり使うことが多いのですが、
私はそれらを控えるようにしているんです。
また、季節ごとの食材を活かすことを心がけており、
私たちのレストランはパリにあるため、
主にパリ近郊の生産者とともに取り組んでいます。


Q. では最近、特に関心を持っていらっしゃる食材はありますか?
お酢ですね。私はいわば“お酢中毒”なんです。
自分のレストランでは、余ったワインを使って
自家製のワインビネガーを仕込んでいます。
本当にお酢が大好きなんです。
私のお気に入りは、花や果実のつぼみを
ビネガーに漬けて保存することです。
コリアンダーやエルダーフラワーのつぼみも大好きですね。
重たい冬の料理に少し添えるだけで、
爽やかさを加えてくれるんです。
さらに、春を待ちながら前の春の記憶を呼び起こしてくれるので、
心を温めてくれる役割も果たしてくれるんですよ。
お酢ならではの独特なタッチが、とても気に入っています。
Q. では最近、特に関心を持っていらっしゃる食材はありますか?
お酢ですね。私はいわば“お酢中毒”なんです。
自分のレストランでは、余ったワインを使って
自家製のワインビネガーを仕込んでいます。
本当にお酢が大好きなんです。
私のお気に入りは、花や果実のつぼみを
ビネガーに漬けて保存することです。
コリアンダーやエルダーフラワーのつぼみも大好きですね。
重たい冬の料理に少し添えるだけで、
爽やかさを加えてくれるんです。
さらに、春を待ちながら前の春の記憶を呼び起こしてくれるので、
心を温めてくれる役割も果たしてくれるんですよ。
お酢ならではの独特なタッチが、とても気に入っています。

Q. シェフとお話をしていると、料理に対する並々ならぬ情熱を強く感じます。
シェフのその情熱、そして料理人を志そうと思った原点はどこにあるのでしょうか?
父がシェフだったんです。
私は彼のレストランの厨房で育ちました。
父はリヨンで有名なレストラン
「ブション・リヨネ」を45年間も経営していました。
あるとき「将来はどんな仕事をしたい?」と聞かれたのですが、
私にとってレストランや厨房を思い浮かべるのは
とても自然なことでした。
自分にどんな仕事ができるのか、
どんな未来が待っているのかはまったく分からなかったけれど、
ただ「人に美味しいものを食べさせたい」という気持ちがあったんです。
もしシェフになっていなかったら、
きっと家で子どもたちに毎日料理を作る母親になっていたと思います。
家に人を招いて、美味しいものを一緒に分かち合うような。
食卓を囲んで、料理を分かち合う――
その空間を私は心から愛しています。
シェフとしてだけではなく、一人の人間として、
テーブルを囲み、楽しく食べて飲んで語り合う、
その時間そのものが本当に大好きなんです。
Q. シェフとお話をしていると、料理に対する並々ならぬ情熱を強く感じます。
シェフのその情熱、そして料理人を志そうと思った原点はどこにあるのでしょうか?
父がシェフだったんです。
私は彼のレストランの厨房で育ちました。
父はリヨンで有名なレストラン
「ブション・リヨネ」を45年間も経営していました。
あるとき「将来はどんな仕事をしたい?」と聞かれたのですが、
私にとってレストランや厨房を思い浮かべるのは
とても自然なことでした。
自分にどんな仕事ができるのか、
どんな未来が待っているのかはまったく分からなかったけれど、
ただ「人に美味しいものを食べさせたい」という気持ちがあったんです。
もしシェフになっていなかったら、
きっと家で子どもたちに毎日料理を作る母親になっていたと思います。
家に人を招いて、美味しいものを一緒に分かち合うような。
食卓を囲んで、料理を分かち合う――
その空間を私は心から愛しています。
シェフとしてだけではなく、一人の人間として、
テーブルを囲み、楽しく食べて飲んで語り合う、
その時間そのものが本当に大好きなんです。

Q. シェフにとって「料理」とは何でしょうか?
やはりシェフという立場なので、
レストランでの料理をまず思い浮かべます。
ただ、シェフとしてはより深く考えなければならないことが多いんです。
一人の人間としてただ食べて楽しむのとは違いますから。
レストランにおける料理は「責任」だと思っています。
味だけでなく、料理を作るために注文する食材に伴って
大量のプラスチックが出ることもありますし、
わざわざ地球の裏側から取り寄せるのではなく、
地元の食材を積極的に活用することも大切です。
シェフとして守るべき使命のようなものがあると思うんです。
職業として料理をする人間であれば、
現代においてこの点を本当に意識すべきだと思います。
Q. シェフにとって「料理」とは何でしょうか?
やはりシェフという立場なので、
レストランでの料理をまず思い浮かべます。
ただ、シェフとしてはより深く考えなければならないことが多いんです。
一人の人間としてただ食べて楽しむのとは違いますから。
レストランにおける料理は「責任」だと思っています。
味だけでなく、料理を作るために注文する食材に伴って
大量のプラスチックが出ることもありますし、
わざわざ地球の裏側から取り寄せるのではなく、
地元の食材を積極的に活用することも大切です。
シェフとして守るべき使命のようなものがあると思うんです。
職業として料理をする人間であれば、
現代においてこの点を本当に意識すべきだと思います。


Q. では最後に、シェフとして最も大切にすべき要素を一つ挙げるとしたら、何でしょうか?
「センス」です。すべての感覚を
開いておくことが大切だと思います。
匂いを嗅ぎ、味を確かめ、
その感覚を磨き続けたいと自ら望むこと。
その姿勢こそが基本です。
それさえあれば、何だってできるはずです
Q. では最後に、シェフとして最も大切にすべき要素を一つ挙げるとしたら、何でしょうか?
「センス」です。すべての感覚を
開いておくことが大切だと思います。
匂いを嗅ぎ、味を確かめ、
その感覚を磨き続けたいと自ら望むこと。
その姿勢こそが基本です。
それさえあれば、何だってできるはずです



