自由なアートとコーヒーの境界、パリ・フリンジ (Fringe)
- 自由なアートとコーヒーの境界、パリ・フリンジ (Fringe) -

自由なアートとコーヒーの境界、パリ・フリンジ (Fringe)
パリ3区、オー・マレ (Haut Marais) の
テュレンヌ通り (Rue de Turenne) 106番地。
特別な看板もなく、白い外壁だけで佇む空間がある。
扉を開けると写真一枚が最初に目に入り、その次に
コーヒーの香りが漂う。ここはフリンジ (Fringe) という場所だ。

フリンジは写真家でありコーヒー愛好家である
アメリカ人のジェフ・ハーグローブ (Jeff Hargrove) が
2つの情熱を1つの空間に込めてオープンした。
彼はパリのスペシャルティコーヒーシーンの歴史を記録した本
『Paris Coffee Revolution』を出版した直後、
この空間をスタートさせた。
2001年からクチューム (Coutume)、
ブリュルリー・ドゥ・ベルヴィル (Brûlerie de Belleville) のような場所が
パリのコーヒー文化を変えてきた流れを直接目撃し、
その延長線上でフリンジを作り上げた。

ホワイトの壁とウッドの棚。無駄がない。
空間の至る所にヴィンテージカメラが置かれており、
写真展示は変わり続ける。
ジェフは多様な分野の作家を招き、壁に
作品を掛けたり絵を描かせたりしている。
スタッフの服装もその延長線上にある。すっきりとしたエプロン、
シンプルなトップス。空間と人がひとつのトーンに収まっている。

フリンジは厳選された写真家たちの作品を展示し、
絶えず更新される写真集や
雑誌ライブラリーを運営している。
バーの裏側は異なる。シングルオリジン豆で淹れた
フラットホワイトはフルーティーな香りとフローラルノートが活きており、
カルダモンロールはここを訪れた人々が真っ先に挙げるメニューだ。
言葉は多くない。差し出す手も静かだ。
ここで働く人々は空間を
埋めることよりも空間に合わせて動く。





